工務店のトップとしての役割を担う社長。普段関わる機会がないことから、社長が社員と違いどのような仕事をしているのか知らない人は多いかと思います。そこで本記事では、失敗しない家づくりのカギを握る工務店の社長の仕事について詳しく紹介していきます。マイホームを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
工務店の社長の役割
工務店の社長の役割は一言で表すなら、工務店のリーダーとしてチームをまとめ導くことです。平社員のような細々とした雑務や住宅の建築には携わらない物の、営業や顧客対応、事業計画、資金調達などの業務で工務店を支えています。
社長という肩書はとても目を引きますが、担当する業務は裏方が多く、特に顧客からはほとんど見えません。工務店選びの際に、社長の人柄も重要視したいのであれば、工務店のホームページを確認してみると良いでしょう。
大抵の工務店のホームページには、社長の経歴や家づくりへの想い、工務店の方針などが記載されています。なお、工務店の社長は住宅の建築に携わらないと先述しましたが、建築に携わらないケースが多いだけであり、工務店によっては設計は設計士である社長が担うというケースもあります。
家づくりの成功を支える社長の仕事内容
工務店の社長の仕事内容は、顧客の対応から社員への仕事の振り分け、現場確認まで多岐に渡ります。工務店ごとに社長が担当する業務には差がありますが、基本的に1つの業務ではなく幅広い業務をサポートする形で行うケースが多いです。ここでは、家づくりの成功を支える社長の仕事内容を詳しく紹介します。
顧客の対応
他業種では通常社長が顧客の対応を担当するケースはほとんどありませんが、町の工務店のような地域に密着した工務店では社長が直接家を建てたいと相談に来た顧客の対応をするケースが珍しくありません。
社長が顧客の対応を行うケースでは、大抵社長自身が建築士であったり経験が豊富であったりします。社長から直接ヒアリングを受ける場合にも、肩書に怖気づく必要はありません。
社員への仕事の割り振り
住宅の建築は到底1人でできることではありません。そのため、社長は住宅を建てるにあたって発生する様々な業務を、社員に振り分ける必要があります。社長が仕事量を適切に分配することで、初めて会社が機能するのです。
現場確認
住宅建築現場の確認業務は、工務店社長の重要な仕事の1つです。作業に遅れはないか、近隣への配慮は十分かなどを実際に現場に足を運んで自分の目で確認します。
建築現場はマイホームを楽しみにしている施主が自ら確認にくる場合があるため、社長自ら定期的に確認を行い、問題の発生を未然に防ぐことは重要だと言えます。
アフターサービスの対応
規模の小さな工務店では、住宅を建てた方へのアフターサービスの対応を社長が担当するケースが珍しくありません。アフターサービスの内容にもよりますが、住宅の点検依頼や設備の不調等であれば他社に委託せずに工務店で対処する場合がほとんどです。
営業
大企業であれば営業は営業担当者が行いますが、小規模な工務店では営業は社長が担当するケースが珍しくありません。社長が自ら営業に回ると、社員全体のモチベーション向上に繋がることや大口の取引が決まりやすいことなどの恩恵が受けられます。
事業計画と方針決め
工務店の社長特有の業務は多いですが、他業種の社長同様に事業計画や方針決めなども社長が担当します。事業計画とは今後会社をどのように運営していくのか具体的な計画を練ることで、方針決めとは会社の基本的な考え方を示すものです。
どちらも工務店を経営するうえで重要なもので、社長や幹部が決める必要があります。事業計画に伴って資金調達が必要になった場合は、資金調達も社長が行います。
家づくりの成功に欠かせないリーダーシップ
工務店は小規模な会社でも数十人の技術者が在籍していますが、社長は会社に在籍する全ての人間のトップに立つ役職です。そのため、家づくりを成功に導くには社長がチームを引っ張り導いていくだけのリーダーシップを発揮することを求められます。
社長という役職に付いているにも関わらず、チームをまとめる力がない場合や今後の指針を決める決断力がない場合には家づくりが成功できる可能性は低いと言えるでしょう。
工務店に注文住宅の相談に行った際に社長の対応が悪かったり、社長の社員への態度が悪い場合には、問題を抱えている工務店であると予想できるため注意が必要です。
注文住宅を建てる場合、住宅が完成した後にもアフターサービスなどで工務店にお世話になる機会があります。家が完成しても関係は終わらないため、不安を感じたら必ず他の業者を検討するようにしましょう。
まとめ
本記事では、家づくりのカギを握る工務店の社長の仕事について紹介しました。工務店の社長は、どちらかと言えば裏方の業務を担うケースが多く、顧客の前に出てくることは多くありません。直接的に関わる機会がないことから、社長は仕事をしていないという印象を受ける人もいるかと思いますが、実際には縁の下の力持ちとして工務店をささえています。工務店選びの際に、社長の考えや人柄も依頼を決定する判断材料にしたいのであれば、工務店ホームページを確認してみてください。ほとんどの工務店ホームページには、社長の経歴と家づくりに対する考え、工務店のポリシーなどが記載されています。本記事が、マイホームを検討中の方のお役に立てれば幸いです。